今は気軽に旅に出られないけれど、こんなときだからこそ、世界一周の旅の軌跡を振り返ってみたい
ツアーの車での移動は微妙
ということで、前回の記事のとおり、不本意ながら宿で勧められたプライベートツアーがスタートした初日のことについて書いてみることにする
運転手のおじさんとの男二人旅
運転手さんは英語が話せるという点がウリなのだけれど、こちらは聞き取りもままならない片言英語という状態に加えて、運転手さんの英語はナマリが強い独特の話し方なので非常に聞き取りにくい
おまけに話し好きらしく、結構話しかけてくる
しばらくは頑張って付き合っていたが、こちらも疲れてくるし、運転手さんもうまくコミュニケーションが取れないことがわかって、だんだん無口になっていく
なんだか気まずい雰囲気で居心地があまり良くなかったりもした
それでも、心の中で自分を鼓舞して、なんとか色々質問したりして、あまり雰囲気が悪くならないように、楽しい気持ちが沈まないように努めていた
それはそれとして、車窓から見える周りの景色は、日本とは全く違って、基本、地面は土、あばら屋的な建物が多く、全体に埃っぽく、人々の肌の色や表情、衣装も違っている
それだけのことなのだけれど、「スリランカにいるんだ!来ちゃったよ、ここまで!」という感慨とワクワク感が高まるのを感じていた
道中で立ち寄ってくれた大きなヒンズー教寺院が下の写真
建物や神々もド派手なら、お祈りに来る人々もとてもカラフル
しかもスタイルの良い女性が多かったのは嬉しかった
道端で果物類を売っている店があったので立ち寄って休憩タイム
ココナッツジュースは美味しかったけれど、とうもろこしは固かった
日本で売られているとうもろこしは、かなり食べやすく品種改良されているんだろうな
古都アヌラダープラの遺跡群
ちょっと気まずいドライブの末、古都アヌラダープラに到着した
まだ写真を撮ることに目覚めておらず、撮っても使える写真がないのが残念
アヌラダープラ(アヌラーダプラとも表記される)は、スリランカ北中部の町で、紀元前5世紀から紀元11世紀頃まで王朝の首都が置かれた場所だが、僕が行ったのはそこにある古くて広大な仏教遺跡だ
この遺跡には、巨大な仏塔(ストゥーパ)がたくさんあり、初期の仏教の雰囲気を残していて、世界文化遺産にも登録されている
運転手さんとは遺跡の入り口で待ち合わせ時間と場所を決めて一旦お別れ
しばらくは一人で自由に遺跡を見回る時間だということで、少し心が軽くなった
駐車場には、何匹かの猿がいて、観光客が残した食べ物などを漁っていた
敷地はとても広く、あちらこちらに遺跡が分散しているので、唯一持参したスリランカの「地球の歩き方」を頼りに主だったところを歩いてみて回った
敷地内の聖域では、靴を脱いで裸足で歩かなければいけない
地元の人たちは平気そうに歩いているが、まだ9月初旬ということもあって、南国の日差しに照らされた石の上は猛烈な熱さになっていたので、僕にとってはかなりの拷問状態だった
観光客は靴下を履いている人も多かったが、僕は裸足にサンダルだったので、まったくの裸足で、熱い石の上を歩くしかなかった
レンガのところはまだマシだが、本当の石の上は、火傷をしそうな熱さだった
基本的には白い服を着てくる習わしになっているらしく、多くの人は全身白い服を着ていた
僕は普通にハイキングするような格好をしていたので、ちょっと残念
ちょうど出発前の日本で山伏修行をした時に着たような白装束を準備してくれば良かった
今度旅をするときは、行先の宗教施設でも馴染むような服をワンセット準備して行くか、あるいは現地で手に入れようと思う
巨大な仏塔の周囲は、人も少なく、明るくパワフルないい氣が流れていて、とても居心地が良かったので、木陰に座って、しばらくその雰囲気を味わった
一つ一つの遺跡についての知識的なことよりも、異国の、あるいはその場所の空気感という感覚的なものを大切にしたかった
この点については、旅の間ずっと心がけていた
できる限り、思考ではなく、感覚で旅をしようと
宿泊場所
最初の宿は、ツアーを主催する側でセットしてくれたBlack&Whiteという小さなホテルだった
ジャングルに囲まれたシンプルな宿で、確か日本円にすると一泊2000円くらいだったと思う
ツアーで使うホテルは、どこも運転手さん用の部屋があり、運転手さんは格安で泊まれるようだった
こうしてツアー初日、自分にとっては濃厚な1日が終わった
「車を運転してもらって見所だけ回るような、こんな旅をしたかったわけじゃないんだけどな〜」という若干の苦い気持ちとともに
宿自体は、可もなく不可もなくという印象だが、周りがジャングルっぽいところだったので、早朝の鳥の声が素晴らしかった
鳥の声に誘われて、敷地内のプールの方へ行ってみた
周囲は森が広がり、余計な音がしない中、いかにも熱帯のジャングルにいそうな鳥の声や虫の声が聞こえてきて、それだけでもワクワクしてしまった
コメント