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アスワンからイシス神殿へ〜写真で巡る古代エジプト世界遺産の旅②

イシス神殿旅のスポット情報
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世界一周の旅で訪れたたくさんの場所の中から、印象に残ったスポットやそこで感じたことなどをご紹介しています

今回はエジプトの旅の2回目、イシス神殿のあるフィラエ島についてです

まだ見ぬ世界の景色に興味を持っている方に、未来の旅をイメージするひと時を感じていただければ幸いです

まだエジプトの1回目の記事を読んでいない方はぜひこちらも読んでください

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アスワンからイシス神殿のあるフィラエ島への移動

アスワンからフィラエ島へは、タクシーで船乗り場まで行き、そこから10〜20分くらい小舟に乗って島に渡りました

アスワンで泊まっていた宿のマネージャーに行き方を聞くと、「タクシーだとぼったくられるから、250エジプトポンド(今だと1600円強)でプライベートカーを出すよ」と言われましたが、かなり高いなという印象だったので断り、自分でタクシーを捕まえて行くことにしました

僕は、前日のアブ・シンベルツアーで一緒だった旅の道連れさんと二人で行くことにしていたので、二人で付近を探し、近くにいたタクシーに声をかけると、最初は「往復100エジプトポンド」と言われましたが、交渉の結果75に落ち着きました

うまく交渉すればもっと安くできたかもしれませんが、感じのいいおっちゃんだったので、「まあいっか」という気持ちになってあっさり妥協しました

それにしても、タクシーよりホテルの方がぼったくりでしたね

船の乗り場は、たくさんの小舟がいて、それぞれの船頭みたいな人が、客を案内し、満員になったら出発する感じでした

多くはツアー客なのか、予約済みの団体客が多くて、なかなか乗り込む船が見つかりませんでした

ようやく見つけた、空きのある船の船頭さんからは、「400」と言われました

ガイドブックには、50が相場だと書いてあったので、いくらなんでも吹っかけすぎだろうと感じて、相手にせずに他の船を探しました

他の船頭を見つけて、「二人でいくら?」と声をかけてみると、「150」と言われました

「ガイドブックには50が相場だと書いてあるよ」と言ってみると、「それは2年前までの話で、今は150が基準なんだよ」と言われました

その言葉をそのまま信用することはできませんでしたが、船着場でかなり時間を食っていましたので、「二人で往復150だったらまあいいか」と妥協して、その船に乗ることにしました

船に乗る前後、船頭さんは、何度か、「えっと、一人150ね」と言ってきましたが、「いやいや、二人でって言ったよね。二人でだよ」と押し切りました

そんなに揉めなかったのは、船頭さんにとっても、納得の金額だったからだと思います

それにしても、最初の400はずいぶん吹っかけてきたものです

フィラエ島への渡し船
渡し船の船頭さん
船からのイシス神殿
船から見たイシス神殿の姿に期待が高まりました
フィラエ島

今のフィラエ島は、元はアギルキア島と呼ばれていた島です
元々のフィラエ島は、ナイルの真珠と呼ばれる美しい島で、イシス神殿などもそこにありましたが、アスワン・ハイ・ダムの建設に伴い、ダム湖に沈むことになったので、1970年代にユネスコの尽力によって島の遺跡群をそっくりそのままアギルキア島に移設し、島の形も元のフィラエ島に似せて削り、島の名前もフィラエ島と呼ぶようになったそうです

イシス神殿とトラヤヌス帝のキオスク(休憩所)

フィラエ島での目玉はなんと言ってもイシス神殿です

古代エジプトのイシス女神については、ほとんど知識がありませんでしたが、その名前自体、なんとなく憧れてしまう響きを持っていました

後から調べたところによると、時代や説によって違いはありますが、イシスは、冥界の神オシリスの妹かつ妻で、オシリスとの間に隼の頭を持つ天空と太陽の神ホルスを生んだとされています

そして、オシリスが陰謀で殺された時に、バラバラにされたオシリスの死体を集めて復活させたことから、生と死をつかさどる魔力を持っており、ヨーロッパでは「魔女」の元祖とみられることもあるそうです

外見も時代によって違いますが、背中にトビの翼をもっていたり、頭の上に牛のツノと太陽円盤を載せていたり、頭の上に玉座を載せていたりした姿で描かれています

そんなイシス女神を主祭神とするイシス神殿は、イシスがホルスを生んだ聖地とされる元のフィラエ島に紀元前380年頃から建造された巨大な神殿で、キリスト教以外認めないローマ帝国の圧力に最後まで抵抗しましたが、西暦550年頃にローマ帝国によって閉鎖され、以後、キリスト教の教会として利用されたそうです

イシス神殿1
外側から見たイシス神殿
イシス神殿2
イシス神殿の巨大な門には、壁画が残っています
イシス神殿3
第1塔門までは美しい列柱の道が続く
イシス神殿4
第2塔門から第1塔門を振り返る
イシス神殿本殿
一番奥の本殿の室内は素晴らしいレリーフの部屋がある

イシス神殿の横には、「トラヤヌス帝のキオスク」と呼ばれる大きな建造物がありました

キオスクとは、休憩所、東屋というような意味だそうです

トラヤヌス帝のキオスク
イシス神殿の隣に建つトラヤヌス帝のキオスク
トラヤヌス帝のキオスク内
トラヤヌス帝のキオスクの内側。裏手がナイル川
看板1
看板2

イシス神殿は、本殿室内のレリーフが素晴らしかったです

2000年以上も昔の古代エジプトのレリーフ、ヒエログラフが克明に残っており、じっと見つめていると、その時代にタイムスリップするような幻想に引き込まれました

レリーフ1
左はイシス女神ですね
レリーフ2
ライオンの頭はセクメト女神
レリーフ3
イシス女神に供物が捧げられている様子
レリーフ3
イシス女神が翼を広げてオシリスを守っている様子
レリーフ4
手に持っているのは現世と来世の通行証である「生命の鍵」。イシスのアンク

トラヤヌス帝のキオスクの裏手は、ナイル川の景色がよく見える心地よい場所でした

ナイル川の景色
ナイル川の景色2
フィラエ島の花
フィラエ島に咲く美しい花

歴史の舞台を訪れると、その歴史について興味が湧きますよね

イシスについても、興味が湧いてきました

おわりに

フィラエ島の上陸時間は1時間20分くらいでしたが、よくぞ残っていてくれたと言いたくなる素晴らしいレリーフを堪能して、とても充実した時間でした

迎えの渡し船が本当に来てくれるか若干の不安もありましたが、時間通りにちゃんと来てくれて、無事船着場に戻ることができました

帰りのタクシーも約束どおり迎えに来てくれて、順調にアスワンの街に戻ることができました

アブ・シンベルに続き、ここフィラエ島、イシス神殿でも古代エジプトの素晴らしい遺跡とレリーフを体感でき、今思い出しても夢のような時間でした

と同時に、連日、旅行者相手のエジプト人との値段交渉の繰り返しに、気持ちが疲れ気味にもなりました

船着場のお土産
船着場にはお土産が並べられて売られていた

この後は、ナイル河を豪華フェリーで下る旅が待っていました

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