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エジプト、ナイル川クルーズの旅〜アスワンからコムオンボへ

ナイル川の夕陽旅のスポット情報
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世界一周の旅で訪れたたくさんの場所の中から、心に残る出来事や風景を、撮り貯めた写真とともにご紹介しています

今回は、エジプトで体験したナイル川クルーズについての1回目
出発地であるアスワンから最初の寄港地、コム・オンボまでの様子についてです

バックパッカー初心者の新鮮な感動と、自由気ままな世界一周一人旅の歓びが、読んでくれた方々の何かのきっかけになったら嬉しいです

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優雅な船旅を満喫

僕が乗ったのは、SUN RISE社のSemiramisⅡという船でした

出航した日のスケジュールは以下のとおりです

12時30分 ランチ
14時30分 アスワンからコム・オンボへ向けて出航
16時00分 アフタヌーンティー
17時30分 コム・オンボ神殿見学
19時00分 コム・オンボからエドフへ向けて出航
19時30分 ディナー

この船の全体像を写した写真はありませんでした
なので、クルーズの途中ですれ違った他のフェリーの写真を載せます
だいたいこんな感じの船でした

すれ違ったクルーズ船
すれ違ったクルーズ船

アスワンに停泊している間から利用して、アスワンで船内泊しました

広くて明るい屋上デッキでナイル川を眺めながらたたずむ時間も幸せいっぱいでした

クルーズ船の屋上デッキ
屋上デッキ

プールもありましたが、泳ぐというより、水に浸かる程度の小さなものでした

屋上デッキにはプールもある

船内は、ゴージャスな作りで、優雅なクルーズの雰囲気を盛り上げてくれます

これだけ雰囲気のある船に乗ったのは初めてでしたし、窓があって高級ホテルみたいなインテリアの客室に泊まったのも初めてだったので、貧乏旅行のオアシス的な感動がありました

船内の階段
客船といえばこういう形の階段ですね
フェリーの廊下
廊下のしつらえも趣があります
フェリーの客室
コンパクトながら重厚な雰囲気の客室

16時からのアフタヌーンティーでは、紅茶とケーキが振る舞われました
おかわり自由でした

一緒になったいろんな国の旅人たちとのんびりと語らう時間もまた旅の醍醐味です

アフタヌーンティータイム
アフタヌーンティー

食事は、レストランでブッフェスタイルの食べ放題でした

毎回メニューが変わり、味も美味しかったので、エジプトっぽい料理を思う存分食べられました

レストラン
レストラン
ランチの一例
食事の一例
ディナーの例
食事の例。並べてみると似たような見た目ですね

船旅では、流れゆく外の風景を楽しむのも醍醐味の一つですよね

特にリバークルーズでは、常に陸地の様子が見えます

そこにはその土地の自然や人の営みが垣間見られます

美しい夕陽や(早起きできれば)朝陽を堪能することもできます

飛行機のような搭乗時の面倒な手続きもありませんし
電車、バス、自動車のような目まぐるしさ、細かな揺れ、うるささもありません
それに、リバークルーズなら船酔いの心配もありません

長期間のクルーズでは退屈するかもしれませんが、3、4泊程度なら新鮮な刺激と贅沢さを堪能できてちょうどいいのではないかと感じました

岸辺の火事
デッキから眺めていると、火事が発生しているようでした
デッキからの眺め
デッキから川岸の緑、その奥の砂漠や街が見えました
ナイル川の夕陽
船上から眺めるナイルの夕陽
ナイルの夕焼け
日没後、カクテル色に染まる空がドラマチックでした

コム・オンボ神殿

コム・オンボ神殿のあるコム・オンボの港には出航した日の夜に到着しました

コム・オンボ神殿は、紀元前2世紀頃のプトレマイオス朝時代からローマ帝国時代にかけて建築された神殿の遺跡です

下船して少し歩くと、すぐにライトアップしたコム・オンボ神殿が姿を現します

建物の右半分は豊穣と世界創造の神であるワニの神セベク神に、左半分は隼頭の天空神ハロエリス神大ホルス神)に捧げられた、特殊な二重構造になっています

ライトアップされた夜の古代遺跡はとても幻想的でした

正面から見たコム・オンボ神殿。左右二つの入り口がある

コム・オンボ神殿にも、数々の素晴らしい壁画やレリーフが残されていました

ライトアップの光によっては、レリーフがよりくっきりと浮かび上がります

静かな暗闇に浮かぶレリーフをじっと眺めていると、そこに描かれた神々や王たちが生き生きと動き出し、そこで交わされた会話の声、匂い、ざわめき、悲喜交交の感情がリアルに蘇るような感覚がしました

上を見上げると、天井にはハゲワシの姿をしたネクベト女神が飛んでいます
黒い頭の鳥はコブラの姿を持つウアジェト女神かもしれません
上ナイルの守護女神ネクベトと下ナイルの守護女神ウアジェトは対になって描かれることが多いそうです

ホルスの天井画
天井画

下の写真の女性は三匹の鳥を持ってきているようですね

三匹の鳥

下の写真の向かって一番左は智慧の神でピラミッドの建設方法を人間に伝えたともされるトキの頭をしたトート神、その前はハトホルまたはイシス神、中央はファラオ、ライオン頭はセクメト女神、その右側はハロエリス神(ホルス神)でしょうか

エジプトの神々は時代や場所によって変遷があるので、パッと見ただけでは正確なところはわかりません

綺麗なレリーフ
綺麗なレリーフ

ライトアップでレリーフの陰影が際立ちます

ここにもハロエリス神が見えます
その後ろは配偶者のイシスでしょうか

陰影が際立つレリーフ
陰影が際立つ夜のレリーフ

下の写真のレリーフの向かって左側はハロエリス神で、右側はワニの頭のように見えるのでセベク神でしょうか

地面に置かれたレリーフ

下の写真のレリーフは、医療器具が描かれているものとしてとても有名です

上から2段目に描かれているのは鉗子でしょうか

向かって右側に座っている女性は妊婦のようです

写真からはみ出してしまいましたが、この横には古代エジプトのトート神の高級神官で死後は医術と魔法の神として神格化されたイムポテプが描かれているそうです
ピラミッドを最初に設計したそうなので、トート神から作り方を伝授されたのでしょうか

ちなみに、ハムナプトラの映画の中に登場する「イムホテップ」はこの人がモデルのようです

医療器具のレリーフ

下の写真は、何かに聖水を注いでいるように見えます

聖水を注ぐ女性

下の写真のレリーフは、棒に縛り付けられた戦利品の奴隷を描いているようです

奴隷のレリーフ

下の写真に写っているのは、古代エジプトのカレンダーだそうで、世界最古のカレンダーとして有名です

古代のカレンダー

巨大な柱の並ぶ列柱室がありました

列柱室

神殿の外には、ナイル川の水位を計測して洪水を予測するのに使われたナイロメーターがありました

ナイロメーターはエジプトのナイル川沿いにいくつもありますが、コム・オンボ神殿のナイロメーターは、最も精巧なものとして有名だそうです

ナイロメーター
ナイロメータを横から

おわりに

今回は、ナイル川クルーズとそのツアーの一環として訪れたコム・オンボ神殿をご紹介しました

ヨルダンのペトラ遺跡で体験したナイト・ペトラも素晴らしかったですが、エジプトで体験する夜の古代遺跡は、異次元に迷い込んだような不思議な感覚を与えてくれました

それにしても、古代エジプト文明はすごいですね

克明なレリーフやヒエログラフによる記述が残されているおかげで、遥かな時間を超えて大昔の人々の活動の様子や考え方、感情を知り、空想の世界でその時代を追体験することができます

それも、その場に身を置いて、古代の人々が触れていたのと同じ壁に触れ、同じ建物を見ながら感じることができたわけですから、本当に幸せでした

今から考えると、もう少し勉強してから体験した方が、より豊かに感じることができたと思いますが、何も知らないまま体当たりで感じたあの時間も、それはそれでかけがえのない宝物でした

こんな幸せをくれる旅って、いいものですね

また世界を自由に旅することができる環境が復活することを切に願います

それまでは、神々について本を読んでイメージを膨らませようかな

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