僕は、2017年から2019年にかけて、世界一周の旅を体験しました
それまで単なる夢、憧れとしか思っていなかったことが現実になったのです
それは間違いなく人生最高の時間でした!
おそらく僕が死ぬ時に、「ああ、本当に勇気を出して実行してよかった」と心から思えるであろう、大イベントでした
僕が、この夢を実現できたプロセスを振り返り、何が重要だったのか、具体的に何をして現実化していったのかをお伝えします
世界一周、死ぬ前に一度はしてみたいな〜
心のおもむくまま、手近な行きたい場所へ行く
かつて僕は、絶えず「どうすべきか」という「べき論」を考えて行動していました
その背景には、「周りの人から認めてもらわなければならない」という無意識の思い込みがありました
しかし当然ながら、それは苦しい生き方でした
息苦しくなるので、どこかでストレス解消を求めることになります
しかし、他人の目があると心から気持ちをリラックスできない
だから、一人で誰の目も気にしないでいる時間を持つのが、密かな楽しみになりました
そのような一人の時間の中でも、「一人で、フラッと、何のあてもなく、行きたい場所、行ったことのない場所へ行って自由に歩き回る」ということを楽しみにするようになりました
例えば電車に乗って、いつも通過していたけれども降りたことがなかった駅で降り、その街を歩いてみるのです
街歩きを楽しむガイドマップを参考にしてもいいですよね
そして、自分の関心が自然と向くものにフォーカスして、ただ好奇心のままにキョロキョロしながらのんびり歩くのです
「このお店、なんかセンスがいいインテリアだな」とか、「うわ、美味しそうなパンだな」とか、「このレトロ感がいいんだよね」とか、一人で感じながら
そうすることで、自然と、「どうすべきか」という思考の縛りから離れ、自分の興味、好きなものが意識の表に出てきて、ワクワクする気持ちが蘇ってきます
ときには、自然の中に行きたくなったり、古いお寺や神社に行きたくなったり、いろいろですが、とにかく、今ここに行きたいな、という直感のままに動くというのがポイントです
働いている時は、たまの休日くらいしか時間が取れませんので、あまり遠くへ行くことはできませんでしたが、近くでもふらっと行きたくなるところはいくらでもあります
思い返せばこれが、僕の旅の出発点でした
「どうすべきか」という他人軸の思考を離れて、「どうしたいか」という自分軸から行動すること
そのファーストステップとして、身近な街歩き、公園歩きは最適な「遊び場」でした
東京の具体例を言うと、谷根千と呼ばれる谷中・根津・千駄木界隈から上野にかけてのエリアはお気に入りの場所でしたし、明治神宮、新宿御苑、皇居などの中にもお気に入りの穴場があります
ちょっと足を伸ばすなら、北鎌倉、江ノ島、高尾山なども、定番ではありますが、いろいろ歩き回っていると新しい発見があって面白いんですよねー
直感に従い、行きたい場所へ行き、自分の感覚を開いて、その場を感じること
これこそが旅のエッセンスであり旅の原点
その延長線上に、世界一周の旅、地球を遊び場とする旅がありました
近場のふらっと散歩なら手軽にできるね!
実際に世界一周した人と会い、話をきく
世界一周とか、バックパックで海外放浪とか聞くと、馴染みのない自分にとっては、別世界の出来事のような、遠いものに感じていました
海外経験もほとんどないし、英会話とかも苦手意識が強いし、海外は危険がたくさんあるという話があちこちから聞こえてくるし、とにかく雰囲気的にとてもハードルの高いものに感じていました
ところが、偶然、世界一周放浪の旅をしてきた人と巡り合って話をしてみると、どこにでもいるような普通のお兄ちゃん、気のいいおっちゃん、地味なお姉さんといった感じの、親しみやすい人たちだったんですよねー
ちょっと特徴的に感じるのは、実地で鍛えられた独特のコミュニケーション力の高さ、率直さ、懐の深さ、生きていくことに対する自信というか自立心・独立心みたいなものでした
しかしそこには「どうだ、すごいだろ」という自己顕示欲みたいなものは感じられなかったんですよねー
どうしてそういう特徴が身につくのかは、自分が体験してみてよくわかりましたが、それは別の機会にお伝えできたらいいなと思います
ともかく、世界一周とか世界放浪をしてきた人は、親しみやすく、魅力的でした
決して、特別な人ではないし、自分と異質の存在でもなく、むしろ波長が合う感じでした
そのためだと思いますが、世界一周の旅が急に身近な存在になりました
誰でもできる、僕にもできる、という感じがしてハードルが一気に下がったのです
ですから、世界一周経験者と直接会って話を聞くというのは、単なる情報収集というだけにとどまらない、夢を実現するハードルを下げる効果のある体験でした
確かに、Yuukiはボケボケで、親しみやすいところが魅力的!
そんなんでよく世界中を旅できたね(笑)
ほんとだよね(笑)
思い切って一歩踏み出すことで次の一歩が踏み出せるようになっていった感じなんだー
「いつか行ってみたい」旅先のスポットを見つける
多くの人が、「あそこに行ってみたい」という場所を持っていると思います
僕は、南米、ペルーのマチュピチュ遺跡でした
小さい頃から、「古代遺跡の謎」みたいなものに強く興味を惹かれていて、ピラミッドとか、ストーンサークルとか、マヤ文明の遺跡などに興味があったのですが、中でもマチュピチュは大人になってから更に興味が増したスポットでした
南米って、なんか神秘的で惹かれるんですよねー
「聖なる予言」とか「アウト・オン・ア・リム」といったスピリチュアル系の面白い本にも登場してきますし
ということで、まず、南米、特にマチュピチュ遺跡に行ってみたいという思いがありました
しかし、南米は日本から見て地球の裏側
非常に遠いので、そこだけ行って帰ってくるよりも、どうせなら各地を転々としながら、地球を一周する感じで旅をした方が面白いんじゃないか?という発想もあり、この想いが世界一周の旅の原動力の一つになったような気がします
世界中に「いつか行ってみたい」の憧れを持つことは、夢を膨らませ、想像しただけでワクワクした楽しい気持ちにさせてくれます
ビデオ、写真集、紀行文などに触れて、ピンと来る憧れスポットを深掘りするのも面白いし、新たな憧れスポットを見つけるのも楽しいですよね
憧れスポットをいくとも持つと、次の旅ルート妄想もいっそう楽しくなります
憧れスポットかー
マチュピチュのことも聞きたいし、実際に行ったおすすめスポットもたくさん教えて欲しいな
うん、自分の記録のためにも、いろいろ書いていこうと思っているんだ
旅のルートを妄想する
これは、世界地図を広げて、行きたい場所に印をつけ、どんな交通手段を使って、どういうルートで移動するか、想像というか妄想してみるということです
自由に妄想していると、いろんな映像が浮かんできたりして、ワクワクしますよね
僕は小さい時から、地図を見るのが大好きでした
地形がわかるような地図だと、めっちゃ高い山があるなーとか、広い砂漠だなーとか、この海深いなーとか、その場所の情景も浮かんできてより楽しかったです
僕は、世界一周に行きたいと思ってから、詳しい世界地図を買ってきて、子供の無邪気さで地図を眺め、行きたい場所に印をつけたりしながら、いろんなルートを想像してイメージを膨らませました
そういう時は、とりあえずは現実的に可能かどうか気にしないで妄想を楽しむだけでいいのです
旅のイメージが一気に広がります
地図好きにはたまらないね
世界一周の移動手段について調べる
どうやって移動するかは、旅の性質を決める大事なポイントです
どんな旅がしたいかは、どうやって移動したいかと、ほぼ重なります
船、飛行機、鉄道、自動車、バス、バイク、自転車、徒歩、ヒッチハイク!
これらを組み合わせることになると思いますが、どれをメインにするかで大きく違った旅になるのはすぐ分かりますよね
難易度は、一般的には、世界一周クルーズ船<飛行機<鉄道・バス<自動車<バイク<自転車<徒歩(ヒッチハイクはなんとも言えない)、という順だと思いますが、国ごとの交通事情や払うお金によっても違ってきます
僕の場合、「世界一周航空券」(世界周遊券とも言います)を軸にしました
というか、世界一周航空券という超便利でリーズナブルな手段があったからこそ、思い切って飛び出すことができたと言ってもいいくらいです
僕は、とにかくその存在を知ってネットや関連本で調べていくうちに、「これなら行けそうだ」という気持ちがどんどん大きくなって行きました
今でこそ、「行けばなんとかなるから心配しなくても大丈夫だよ」と言えますが、旅に出る前は、とにかくびびりまくっていました
英会話は苦手だし、日本にいると、海外の危険な情報ばかりが目立ちますから、「日本以外の場所は危険でいっぱい、特に中東とか南米とか、本当に命が危ない!」という感覚になっていたんですよね
そんな中で、とりあえずその飛行機を乗り継いでいけば、ぐるっと回って日本に帰ってこれる、という世界一周航空券の存在は、心理的に大きな安心感を与えてくれました
旅の途中に出会った旅人の中には、バイクで世界一周、自転車で南北アメリカ縦断など、強者も結構いました
とにかく、旅の交通手段を具体的に計画するようになると、もう旅へのアクセルは全開、止まらなくなってきます
乗り物好きにはたまらないねー!
世界一周航空券も、なんだかワクワクするね
出発日を決める
夢の世界一周を現実化するための決め手は、出発日を決めることです
出発日を決めること自体は簡単にできることですが、その意味は行くと決めることであり、これを決めることで、全てが現実に動き出します
まだ整っていないことがあってもいいから、出発日を決めてしまうことです
もちろん、出発までに最低限しなければいけないことを考えて、どのくらい先に設定しておけば手続きが間に合うかを考えておかなければいけません
しかし、あまり慎重になって2年も3年も先に設定しても、その間に、世界の情勢が変わり、戦争が起こったり、ウイルスが蔓延したりするかもしれませんし、自分や家族の健康状態が変化するかもしれません
この記事の執筆時点では、新型コロナウイルスの影響で海外旅行は非常に難しい状況にありますので、実感があるのですが、実は、世界一周の旅に出かけられるということは、とても恵まれた、ラッキーなことなのだと思います
行くと決めた以上、できるだけ近いところで決めた方がいいです
僕は、行くと決めて3ヶ月くらい先に出発日を設定しました
予防接種、入国ビザの取得などを考えて、そのくらいでいいだろうなと適当に決めましたが、なんとかなりました
旅の下調べも多少はしましたが、長期間、たくさんの国を訪問することになるので、旅の計画を詳細に立てようとしたら時間がかかりすぎます
そこは、最低限の調査でよしとして、あとはその国に行ってから考えたらいいというくらいの感覚でしたが、実際それで十分でしたし、フレキシブルな旅ができてむしろよかったです
ただ、気をつけた方がいいのは、出発日を決めるということは、旅全体のスケジュールをある程度決めることになるので、季節を考えた方がいいということです
つまり、そのエリア、そのスポットごとに、ちょうどいい季節があるので、希望する季節にその場所にいられるように計画した方がいいです
僕は、南米、ボリビアのウユニ塩湖には、鏡張りが見られる雨季に行きたかったので、その点は考えた通りになりました
しかし、よく考えていなかったために失敗したなと思うこともありました
例えば、ヨーロッパのベストシーズンは夏なのですが、寒くて日照時間の短い冬に行ってしまったのは、もったいなかったなと思います
これはアイスランドでオーロラを見ることを優先させた結果であり、オーロラを見ることができて感動したので、一応納得はしています
しかし、オーロラは別の機会に別の場所で見ても良いし、どうしても冬のヨーロッパに行くなら、文化的なものだけピンポイントで巡ってさっさと他の地域に移動するような計画にすればよかったかもしれないと思います
人によっては、ブラジルでサンバカーニバルを見たいとか、皆既日食をどの場所で見たいとか、スケジュールが重要なイベントもあると思うので、そこは押さえましょう
それと、僕がちょっと失敗したのは、寒いところと暑いところを交互に行くような日程とルートになってしまったため、途中で冬着を買って、暑いところで処分し、また涼しいところで衣類を買って、また不要になるという無駄があったことです
ずっと暖かいところを巡っていれば、衣類はだいぶ軽くなって楽ですよね
話が脱線しましたが、世界一周の夢を実現する重要なステップとして、できるだけ早いところで、出発日を決めてしまいましょう
旅のスケジュールの決め方にもコツがあるみたいだね
うん、失敗から学んだよ笑
お祭り的なことは調べずに行ったけど、偶然お祭りやイベントに遭遇することもあって、それはそれで面白かったよ
各種手続きに着手〜予防接種、チケット購入、入国ビザ取得など
ルートと日程が決まったら、あとは必要な手続きを着々と進めるだけ
この頃になると気持ちも旅モードで、もう旅が半分始まっている感じがします
日本のパスポートは世界最強、つまりビザなしで入国できる国が世界最高数なので、大抵の国はビザなし、あるいは現地でアライバルビザを簡単に取得して入国できますが、ロシアなど、事前にきちんとビザを取る必要のある国も少しは残っています
そもそもパスポートを持っていない人は取得する必要がありますね
国によっては、パスポートの有効期限切れまで6ヶ月を切っていると入国できないところもあるので、期限が迫っている人は先に更新してしまいましょう
入国ビザ取得に時間がかかる場合もありますし、急いで取ろうとするとお金が余計にかかることもあるので、余裕を持って取得しましょう
各種予防接種は、行くエリアによっては必須になります
日本で接種すると料金が高いので、タイなど国外で接種する人もいます
蛇足ですが、語学を少しでも上達させるのと旅を楽しむのとを二重取りしたいのであれば、外国で語学学校に通うという手もあります
実際に会った旅人の中にも、フィリピンやマルタで英語を学んだり、グアテマラなど中南米でスペイン語を学んだりする人も少なからずいました
さらに言うと、外国の農場などで一定期間働いて食事と宿泊先を提供してもらいながら滞在するという選択肢もあります
WWOOFとかWorkawayなどが有名です
留学も働きながら滞在するのも、外国に滞在する面白さ、学校やファームなどで他の人たちや現地の人たちと一緒に過ごす面白さ、コミュニケーションが楽になることなど、僕も興味があるのでいつか経験したいと思っています
旅立つまでの準備、ビザの取得なんかも、面倒だけど楽しみな経験だね
あと、旅の道具とか持ち物を準備するのも楽しいよね!
(付)旅立ちの障害を手放す
この記事を読んでいる方は、もしかしたら、仕事、お金、家族関係など、いろんな障害の解消こそが一番肝心だと思っているかもしれません
でも、この話を最後に(付)として持ってきたのには、理由があります
それは、障害だけに集中的に取り組もうともがいていると、夢は遠のく傾向があるからです
これは「○○の問題を解決できない限り旅には行けない」という、行動の障害物、行かない理由を自分であえて創っている状態です
そして問題にばかりフォーカスしているのは、「難問だ。難問だ。」と呪文のように唱えて、問題をより強固に存在させ続けている状態です
これでは、問題が解消することもなく、問題が解消しない限り前に進めないという制限で自分を縛っていることになります
僕の場合、今までお話ししたようなステップに意識をフォーカスして自分を自由にしてあげるうちに、障害に見えるものは自然となんとかなりました
問題らしきものは残っていて、解決はしませんでしたが、それでも、夢は実現できたのです
必要なファーストステップは、障害の克服ではなく、夢に向かって進むことでした
旅を経験すると自分が内側から変わります
自分が変わると周りの状況も変わり、問題だと思っていたものが解消に向かうこともあります
客観的には克服できていなくても、気持ちの上で何らかの処理をして旅に出てしまう
これは、誰にとっても、十分にあり得る選択肢だと思います
もちろん、これは人によりけりです
本当にどうしても旅に出ることはできない状況にある人もいるでしょう
その人にとっては、まだタイミングではないのかもしれません
それでも、立ち止まって、自分の内側と向き合ってみる機会を持つことは、無駄ではないと思います
例えば、「家族がいるのに自分だけ旅に出るわけにはいかない」と思っているなら、その背後に、どんな思い込みが潜んでいるか、じっくり観察してみてはどうでしょうか?
例えば、「仕事を放り出して1年間も旅に出るなんて考えられない」と思っているなら。。。
例えば、「お金が十分に溜まっていないのに、そんな贅沢はできない」と思っているなら。。。
自分が「当たり前」と思い込んでいることや、意識にすら上がらないほど当然の前提にしていることの中には、それほどこだわる必要のないこと、手放してもいいことがあるものです
世界一周の旅を検討のをきっかけに、自分の生き方や考え方を改めて問い直すというのも、このような大イベントにチャレンジすることの一つのメリットだと思います
旅を実現する究極のステップは、心のブロックを手放すことなんだね
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